宮城県亘理郡山元町のいちご農園・山元ヒルズファームで、2025年12月13日に親子向けイベント「こどもパティシエ体験」が開催されます。小学生以上の子どもを持つ親子20組を対象に、いちご収穫と味覚チェック、いちごを使ったオリジナルクリスマスケーキ作りを組み合わせた内容で実施されます。
同町ではいちごの生産が盛んですが、近年は地球温暖化や天候不順で12月に収穫できる量が減少し、クリスマスケーキからいちごが消える例も増えています。いちご価格の高騰や、傷みやすさによるケーキ店のロス削減の動きも重なり、「いちご無し」「いちご風味クリームのみ」の商品が増加していることが背景にあります。
一方で、発酵食大学の調査では、濃い味付けや加工食品の多用により、素材本来の味を感じにくい子どもが増えていると報告されています。今回の企画では、子どもが自ら収穫したいちごを細かくカットし、「どの部分が酸っぱいか」「どのいちごがケーキのクリームに合うか」を確かめる実験的な工程を導入。感じた違いを絵にまとめ、最後に保護者の前で発表することで、味覚と表現力の両方を育む狙いがあります。
主催する山元ヒルズファームは、いちごやブルーベリーなどを栽培し、食料ロス削減や再生可能エネルギーを取り入れた持続可能な農業にも取り組んでいます。いちごのあるクリスマスが当たり前でなくなりつつある中、「本物のいちごの味と、親子で作る思い出」を未来に残そうとする試みが、地域の農業や食育の在り方を考えるきっかけになるか注目されます。
【イベント情報】
イベント名：こどもパティシエ体験（いちごクリスマスケーキ作り）
日時：2025年12月13日（土）
場所：宮城県亘理郡山元町内 いちご農園（申込者に詳細案内）
対象・定員：親子限定（小学生以上）先着20組・事前申込制
source: PR TIMES